最近、SES批判が盛り上がっています。
axia.co.jp
この記事ではSESに就職すべきでない理由として以下のようにまとめています。
1.偽装請負の温床である
2.労働環境が悪化しやすい
3.案件ガチャである
4.若い頃だけしか仕事がない
5.エンジニアとして成長できない
itinfoshop.com
こちらは次のようにまとめています。
SESやめておけ！やばい！と言われる原因は、日本のIT業界の構造です。
・日本の流動性の低い職業事情
・短期・中期で人材が必要なIT開発
・流動性を担保するためのITの下請け構造とピンハネの仕組み
その結果、SESさんの働き方・待遇は、
・安い単価・年収
・転々とする働き方
・No教育
・積みあがずらい経験
といった状況です。
ちなみにSESとは「System Engineering Service（システムエンジニアリングサービス）」の略です。
100 % 悪者として扱われている SES ですが、その真っ只中で私は働いています。笑
中の人からの声として、実情と攻略法などご参考までに紹介したいと思います。
SES の悪いところ
批判記事の内容はほぼその通りです。中抜きをするだけで何の付加価値もつけない業者は、潰れてほしいと思います。
派遣と同じように扱われていますが、派遣法は適用されません。
付け加えて、いくら残業しても単価以上の支払いがなされない場合もあります。これは個別の契約によるので、稼働時間上限の設定をちゃんと営業にお願いする必要があります。（上限を超えたら別途お金も貰える。）
他のサイトやツイッターなどで SES の悪い情報はいくらでも見つけられるのでこれくらいにしておきます。
SESの良いところ
それでは、SES は100% 悪で就職するメリットは何もないのでしょうか？
いぇいぇ物事にはメリット、デメリットが必ず存在するわけで、この記事では SES のメリットを考え、SES 企業を逆に利用してしまう方法を紹介したいと思います。
転職が容易
未経験で IT 業界に転職する際、SES のハードルは低いです。30 代でもいけます。人を安い給料で雇って軽く研修させて、安く客先に常駐させれば会社は利益が上がる訳ですから、コミュニケーションが普通に取れる人でしたら簡単に SES 企業に就職できるでしょう。
また、SES 企業から SES 企業への転職は、更に簡単です。給料を上げる一番の方法は転職なので、2～3年でどんどん転職していくのも良いのではないでしょうか。
なんなら 50 代でも転職できます。もちろん一定の技術力とコミュニケーション力は必要ですよ。
会社員の権利を持ったフリーランス
フリーランスをお薦めする広告など最近よく目にしますが、フリーランスになって客先常駐するくらいだったら、SES に就職していた方が良いと思います。
会社員には、疾病手当てや労災保証、失業手当てなど、国の手厚い保護があります。
会社に忠誠を誓う必要などびた一文ありませんが、会社員の権利を持ったフリーランスと割りきって SES に在籍するのはありです。今の私がまさにこれです。
合わない現場にサヨウナラ
配属された現場の客とそりが会わなかったり、炎上しそうな雰囲気をかもしだしてきたら、すぐに移動できます。
大体、3ヶ月程度の契約ですから最高でもそれくらい我慢すれば嫌な現場から離れられます。(なので契約期間が短い方が安心です。)
契約の延長をやめることで、営業はお客さんに怒られるかもしれませんが知ったこっちゃありません。
自社開発している会社や大手 SIer で上司と反りが合わなかったら、逃げる場合は転職になることが考えられるので、現場移動だけで済む SES にこの点、軍配が上がるかも知れないですね。
SES 攻略
ではここからは、SES 在籍10年を越える私がお薦めする、SES の攻略法を紹介していきます。
プライド捨てろ
下らないプライドを丸めて捨てます。つまらない仕事も文句ひとつ言わず「はい」と引き受けます。お客さんの信頼を得る第一歩です。
高圧的なむかつく客にあたることもあるでしょう。もちろん限度はありますが、そういう奴は「メンドクサイ金だな」くらいに流せるスキルが大事です。
限度を越えるようなことがあれば「合わない現場にサヨウナラ」を発動しましょう。
お客の信頼を勝ち取れ
信頼を得ると細かいマネジメントをしてこなくなります。
仕事を進めるうえでの裁量を得ることに繋がります。
裁量を勝ち取れ
信頼を得られるとスケジュールや自身の休み（有給）の裁量をコントロールできるようになってきます。
トラブル時には利益度外視で助けろ
いざというときには全力でお客さんをサポートします。人は本当に困った時に助けてくれた人を信頼します。逆に困った時に助けてくれなかった人を恨みます。
技術を磨け
業務外で勉強しない人はSES、自社開発関わらず、いずれ使えない人になってしまいます。
技術に関する勉強が苦痛に感じる人はこの業界に向かないでしょう。
まとめ
ここまで書いて気づきましたが、これらの攻略法は SES に関係なく、全ての仕事で言えるのではないでしょうか？
いつの間にか SES に就職してしまい、ツイッターなどで SES の闇を知ってしまい落ち込んでいる人がいたら、「そうでもないよ」と伝えられる記事になればうれしい限りです。
質問などありましたらコメントをおよせください。
それでは！
あと、この業界にいるならこれくらいは読んでおきましょう！！
