
結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術
- 作者: 中島聡
- 出版社/メーカー: 実務教育出版
- 発売日: 2018/09/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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私もこのブログや個人のアプリ開発を通じアウトプットしています。自分の活動へのヒントが書かれているかなと思い本書を手にしました。
著者は元マイクロソフトで Windows 95 の開発に携わった御年 60 弱の現域プログラマ!
中島聡 - Wikipedia
著者のブログです。面白いです。
satoshi.blogs.com
本のタイトルからは意識高い系の自己啓発本と間違えそうですが、ご自身の経験に基づく中身の濃い話が書かれています。
近年まれにみる良書でした。ポイントを忘れないようにメモしておきます。
伝える内容を明確にする!
アウトプットを出すということは誰かに何かを伝えるということ。
伝えたい内容を明確にし、文章というツールを使ってそれを伝えるだけ。「伝える」は同意してもらえるよう相手を説得することと考えてもいいかもしれません。
文章が苦手という誤解
私自身、文章を書くことに苦手意識があります。
このブログが技術系の情報をドライに伝えることが多いのはそういう理由があります。
ただ、「文章が苦手」というのは誤解で、「誰に何を伝えたいのか」が明確になっていないだけでした。
繰り返しますが文章はツールであり、「良い文章を書きたい」という意識は、「かっこよく道具を使いたい」と同じで目的がおろそかになっている可能性があります。
文章の上手い下手は確かにあります。でも上手い文章を狙うあまり筆がとまってしまうのはもったいない。書いていれば自然と上手くなる部分もあるでしょうし。
アウトプットもどきに注意する
目的意識と熱意のないアウトプットは、何を伝えたいのかがまったく明確になりません。それがいくらキャッチーでも、文法が美しくても、言葉のボキャブラリーが多くても、です。 よくあるのが、フェイスブックやブログでその日にあったことをただ書き連ねている「アウトプットもどき」です。しかし、それでは読んでいる方からも、何が言いたいのかわからないために「時間のムダ」と判断され、いずれスルーされてしまうでしょう。
伝えたいという熱量が文章の面白さにつながります。PV を稼ぎたいという「やましい心」はいったん横においておき、読んでる人に伝えたいという気持ちを前面に文章を書きたいです。
あと自分が強く興味を持て、人に熱く話したくなるような分野を見つけることが大事と書かれていました。
紹介されている書籍
著者曰く「私の文体を劇的に変えた3冊の本」。さっそくポチリました。

- 作者: 木下是雄
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1981/09/22
- メディア: 新書
- 購入: 107人 クリック: 1,559回
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頭の良くなる「短い、短い」文章術―あなたの文章が「劇的に」変わる!
- 作者: 轡田隆史
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2005/04
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 16回
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- 作者: 梅田卓夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2001/02/01
- メディア: 文庫
- 購入: 10人 クリック: 79回
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まとめ
SEO を狙ったタイトルや見出し、字数など気にせず伝えたいことを伝えていきたい。
「興味を持つ(興味を持てるものを探す)」、「 伝えることを決める」を最重要とする。「良い文章を書く」は二の次!
最後に目次を掲載しておきます。
chapter1 結局、アウトプットが最強の武器である
- さあ、アウトプットを始めよう
- アウトプットの継続が、あなたをブランドにする
- ブログをやるなら、実名をさらせ
- 人生は、あなたが思う以上に短い
- アウトプットにリスクなんてない
- 日本人のアウトプットに圧倒的に足りない2つの要素
- 高速で回る大縄跳びに入るには
- 根っからの作文嫌いだった私が、書くことに夢中になれた理由
- ハマれることを見つけ、夢中になろう。それが熱を生む
chapter2 すべては「書くこと」から始まる
- 私の文体を劇的に変えた3冊の本
- ステップ1 「テーマ」を決める
- あなたにとっての「イースト菌」は何か
- 「100歳まで子どものまま」が最強
- あなたにも必ず「永遠」のキャッチコピーがある
- 自分では気づかない「好きなこと」の見つけ方
- 書くことが思い浮かなければ、心の声に耳をすまそう
- ステップ2 「読者」を決める
- ステップ3 「書く場所」を決める
- 読者がほしいのは名文じゃなく「明文」だ
- 結局、アウトプットが最強の情報収集である
- アウトプットは仮設でOK
- インプットの極意は「当事者意識」にあり
- インプットは好奇心が命。ふだん自分がしないことをする
- 段落は、読者への「愛」である
- 常に正しい情報リテラシーを持ち続けるために
chapter3 「書く」を深めて自分をプロデュースする
- メディアの構成は「東洋経済オンライン」に学べ
- 私の初期のブログからわかること
- アウトプット実践編。200字で解説してみよう
- 中島式 超・文体修行
- ビジネスメールや文書はこう書く
chapter4 「話す」アウトプットで相手を一気にファンにする
- 私の考える「良い会話」とは
- 初対面の話題に天気はいらない
- 人に話すことが最高のインプットになる
- 興味のある分野が同じ人との会話が思考のイノベーションを生む
chapter5 「話す」を深めて自分の価値を最大化する
- 世界的企業のCEOはアウトプットも超一流
- 聡くん、ユーチューバーになる
- 文章でも動画でも伝え方の本質は同じだった
- プレゼント講演の良し悪しは「おみやげ」の質で決まる
- プレゼンの主役はスライドではない。あなた自身だ
- すべてのプレゼンターは「プロフェッショナル」たれ
- 私が人前で話すときに注意していること
- 最高のプレゼン資料の作り方
- 改めて、「良いプレゼン」とは
- ジョブズはなぜ、プレゼンの神であり続けるのか
- 中島式「ツカミ」の技術
- つまるところ、プレゼントはジャズである
chapter6 みんなが一番知りたい「続ける」技術
- アウトプットが続く人、続かない人
- 自分で自分のプロデューサーになる
- ファンとの交流が継続の最高のモチベーション
- 「いいね!」は人のためならず
- 炎上との正しいつき合い方
- 「面の皮」は熱いに越したことはない